卓球のネットの高さ規定の変遷

卓球のネットの高さについてのお話です。当たり前すぎてネットの高さのことなんて気にしたこともない人も多いと思いますが、その規定の変遷は選手のプレイスタイルにも影響を与えてきたことはご存じでしょうか?

 

 

ネットの高さの改正の経緯

現在でのネットの高さは15.25cmです。ただ1900年代初期にはこれよりも高かったことをご存じでしょうか。昔は現在よりも2cm以上も高い17.15cmもありました。

 

これだけ高いもんなので高くあがったボール以外は強打を打つことが難しく、ひたすら守っていたほうが有利な状況でした。

 

その影響で1935年に行われた第10回の世界選手権では1点とるのに2時間以上かかったなんて記録が残っているそうです。これはもう寝るか帰りますね(笑)

 

そんなこともあり退屈と感じる客が続出したため、国際卓球連盟は卓球離れを懸念してネットの高さを引き下げたのでした。

 

攻撃型の選手の台頭もここから始まります。日本でも当時日本チャンピオンだった守備型選手が、中学生の攻撃型選手に破れるという一幕があったそうです。

 

ラージボール使用の場合

ただしラージボール使用の場合は、改正前とほぼ同じ17.25cmの高さのネットを使用することになります。そのためネットとサポートは17.25cm用のものと15.25cm用のものが売られています。